10月8日(木)、中尾来留美先生が、第3学年2組において国語の検証授業を公開しました。

【めあて】 和歌を比較して、万葉集と新古今和歌集の歌風の違いを見つけよう
【主眼】 
万葉集と新古今和歌集の和歌を語句に注意して比較し、それぞれの歌風の違いに気づくことができる。

 本時では、二首の表現の違いに着目し、「万葉集(奈良時代の和歌集)」と「新古今和歌集(鎌倉時代の和歌集)」の「歌風(和歌の特色)」の違いに迫りました。

 田子の浦ゆ うち出でてみれば 真白にそ 富士の高嶺に 雪は降りける  
【万葉集】
田子の浦に うち出でてみれば 白妙の 富士の高嶺に 雪は降りつつ     
【新古今】

 最初は、和歌の結びの句にある「降りける(降っ)」「降りつつ(降っている)」に着目した時間的なとらえ方の違いを述べる生徒が多くいました。しかし、他にも着目してみると、「真白(まっしろ)」と「白妙(白布のような白)」のような表現の違い、「田子の浦(~を通って)」と「田子の浦(~)」のような見ている場所の違いなどを根拠にする意見も出てきて、活発な交流活動ができました。写実的な表現の万葉集の歌風、技巧的で美的な表現が見られる新古今和歌集の歌風、比較することで見える違いやおもしろさに気づくことができた時間となりました。