ここでストレスについて考えてみましょう。
ストレスと聞くと、ただ単に悪いことのように聞こえますが、このように適度なストレスは心と体を成長させるのです。
それでは、うまくストレスと付き合う力を身につけさせるためにはどのようにしたらよいのでしょうか。
「ストレス・ワクチン」って聞き慣れないですよね。これは、私が勝手に作った造語です。
ワクチンとは、原因となる病原体を元に弱毒カ化された抗原を作り出したもので、それを事前に投与することで、その病原体に対する免疫を獲得させるのです。
つまり、日頃から適度なストレスを何度もかけ続けることで徐々にストレス耐性が身に付き、より強いストレスにも耐えられるようになっていくのです。
昔の人は、「鉄は熱いうちに打て!」とか、「かわいい子には旅をさせよ!」とか、「獅子は子を千尋の谷に突き落とす!」とか言いました。我が子がかわいいからこそ甘やかすのではなく、適度なストレスをかけ続けることで少しずつ逞しい子へと育てていこうとしたのです。(ストレスを全くかけない「むごい教育」がなぜダメなのかもわかりますね。)
ストレス・ワクチンとなる体験は様々です。しかし共通するのは、五感「見る、聞く、嗅ぐ、味わう、触る」を働かせる体験であるということです。
次回は、ストレス・ワクチンとして、なぜ「歩いて登下校」や、「けんかやもめ事」や、「外遊び」が重要なのか紐解いていきましょう。(A.A)