今朝は、大雨が降っていました。子ども達の登校が心配になり、学校下の坂道を下っていきましたが、子ども達の姿が見えません。こんなに雨が降っていたら、子ども達は歩いて登校できないかも?と思いながら歩き続け、学校から1kmぐらい離れたところで、風にあおられた傘を両手で持ち、一生懸命歩いてくる2人の子どもの姿が見えました。
「がんばったね。よく歩いてきたね。あと少しだよ。」
思わず声をかけ、2人が歩いてきた方向を見てみると・・・。
次々に子ども達が、坂を上がってきていました。5・6年生が、1・2年生を列の間に挟み、先頭と最後尾を力強く歩いていました。すっかり安心しきっている1・2年生と、全体に気を配り続けている5・6年生、その姿は対照的でした。
突然、1年生の女の子が、私に質問をしました。
「私達は傘をさしているけど、立花小学校には、大きな傘があるのかな?学校のための大きな傘・・・。」
そして、さらに話は続きました。
「私はブランコが大好き。でも今日は雨が降っているから、ブランコができないの。大きな大きな傘があればいいのに・・・。」
その時は、1年生の女の子が伝えたかったことがよくわからなかったのですが、しばらく時間がたってから、1年生の女の子は、学校全体を覆ってくれるほどの大きな傘があれば、今日もブランコに乗れるのにと言いたかったのかもしれないと思いました。なんと素敵な感性。子どもの発想力の豊かさに、驚くばかりです。
1年生の女の子と話をしているうちにあっという間に、学校につきました。1年生の女の子が、楽しい発想をしながら安心して学校に来れたのは、5・6年生の子ども達のおかげですね。
立花小学校でずっと大切にしている「歩いて登下校」には、たくさんの意味があると思います。大雨の中を歩きながら楽しいことを考えられる1年生のたくましさ、そして、1・2年生を守りながら登校してきた5・6年生のやさしさと冷静さ。どちらも、子ども達が学校の中で、社会の中で、しっかりと生きていくために必要な大切な力だと思うのです。これからも、子ども達が力強く「歩いて登下校する」姿を見守っていきたいと思います。(N・K)