梅雨に入ると心配なこと
福岡県は6月6日(火)に梅雨入り宣言されましたが、晴天続きで心配になっていたところです。やっと今日から梅雨らしい日になりそうで、田畑を管理されている方々も少しホッとされることでしょう。学校も子どもたちが植えている農作物や花が枯れるのではないかと心配していたところでした。(福岡市は平成6年に渇水による断水がありました。)
しかし、一方で雨が降り続くと心配なことがあります。
豪雨による水害や土砂崩れ・・・確かにそれも心配です。
見通しの悪さによる交通事故の増加・・・そうです、子どもたちが交通事故に巻き込まれることがとても心配です。
中でも私が一番恐れている状況は次のようなものです・・・。
恐れている状況 その1
今日は朝からよく降るわねぇ。
今からお父さんを駅まで送るから、ついでに学校まで車に乗せて行ってあげるね。
今日の雨はひどいから歩いて行ってたらきっと服までびしょ濡れよ、よかったね。
ほら学校に着いたわよ。やっぱりみんな同じこと考えているのね。送ってきてる親の車がいっぱいね。
あっ、ちょっと待って、せっかくだから靴箱の近くで降ろしてあげるから。
はい、さっと降りて。靴箱まで走らないと濡れるわよ。じゃあ、いってらっしゃい。
あ、車がバックしている、危ない!ドン!
キャーーーーーーーーー!
誰か、救急車!救急車をお願いー!・・・ピーポー、ピーポー、・・・
子どもを送ってやろう。できるだけ雨で濡らしたくない。せっかくだから少しでも昇降口の近くで子どもを乗降車させたい。そんな保護者の気持ちもわかります。しかし、濡れまいと周りを見ずに駆け出す子どもたち(我が子も含めて)を事故に巻き込んでしまう惨劇を招くこともあるのです。事故に巻き込んでしまうのが、我が子でも、他の子でも、どちらも地獄ですね。
恐れている状況 その2
あー、やっぱり雨が降り出した。でも結構な量の雨ね。
今朝、傘を持っていきなさいって言ったのに、持って行くの忘れている。
もうすぐ下校時刻になるわ。しょうがない、迎えに行ってあげるとするか。
あー、今日もお迎えの車がいっぱいね。あ、いたいた。こっちよー。
お帰りー、お母さんが朝言ったとおり雨が降ったでしょ。傘忘れちゃダメじゃない。感謝しなさいよ。
あっ、あれ○○ちゃんと△△ちゃんじゃない。偉いわねぇ、ちゃんと傘持ってきてるじゃない。
○○ちゃん、△△ちゃん、乗せていってあげるわよ。早く乗りなさい。
あっ、そこまでだからシートベルトは付けなくていいのよ。ランドセルもじゃまだし。
2人ともちゃんと傘持ってきてて偉いわね。うちの子は朝言ったのに忘れているのよ。
あっ、前から車が、危なーーーい!キーーーーッ、ドーーーーン!
誰か、救急車!救急車をお願いー!・・・ピーポー、ピーポー、・・・
子どもが傘を持って行くのを忘れているとずぶ濡れになるのではないかと心配になるものです。(ご心配無用、担任に申し出れば貸し出し用の傘があります。)迎えに行ったついでに近所の子どもたちも一緒に乗せて帰りたくなる気持ちもわかります。しかし、同乗させたまま交通事故に遭遇したら、そしてケガをさせてしまったら。たとえ相手方の不注意での事故でも何か申し訳ない気持ちになってしまうものです。せっかく厚意で乗せたことが、不幸を招いてしまうことだってあるのです。
車で送迎することは、先日の家庭教育ミニ講座、家庭教育「あ・い・う・え・お」~子どもを育てる骨(コツ)~(←クリック)でもお話ししました「むごい教育」そのものであることも事実です。(もちろん、ケガや病気の場合は除きます)
もちろん、歩いて帰れば安全なわけではありません。しかし、毎日歩いて登下校する中で危険なことを察知する力も少しずつ育っていくのです。全校朝の会などで言い続けている「自分の命は自分で守る!」です。
親にできることは、まず前の日か朝かに天気予報を見させることです。降水確率から傘やレインブーツ(長靴)やレインコートが必要か、自分で判断させてください。(責任は自分にあるからです)
その他にも、朝でしたら学校に着いて気持ちが悪くないように替えの靴下や体操服を持たせてください。
また帰りでしたら、濡れて帰ってきたらすぐに体を拭けるようにタオルや着替えを用意してあげるのもいいでしょう。
そして、「よく頑張って歩いて帰ってきたね。すごいね。」の一言をお願いします。
歩いて集団登下校も「鍛ほめ立花小メソッド」(立花小学校の教育方針参照)(←クリック)の一つなのです。(校長 安部)